2009年12月23日
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MB6880の思い出

Written By: 川俣 晶連絡先

 古いCMTをTEAC CC-222SLMKIIで順次CD-R化しているわけですが。

 ってCMTと書くあたりが既に時代錯誤ですが、カセットテープです。

 だいたいはTVやラジオからの録音ですが、驚いたことに一部にプログラムが紛れ込んでいました。ラベルには"MB6880用 MINI STAR TREK"と書いてあります。

 MB6880とは、BASIC MASTER Level-1のことです。

 一部には、これを最初のパソコンだとする意見もあるようですが、明らかに当時は誰もが「マイコン」と呼んでいた機種です。

 この機種のマニュアルの最後に掲載されたソースが確かMINI STAR TREKです。

 秋葉原のロケットのアマチュア無線売り場に置かれていて、ソースを全て手入力しました。

 そのときは店員も好意的だったのですが、次に行ったときは「うざいガキは触るな」的な排他的なムードに変わったのは、今にして思えば「大人の事情」でしょう。

 しかし、秋葉原が最も輝いていたのは、私の記憶の中ではこの時代です。マイコン時代は売り物も百花繚乱で、店によって違う展示があったことも珍しくなく、メーカーのサービス施設も珍しくありませんでした。

 ちなみに、このMB6880はROM交換でLevel-2になるので、おそらくほとんど現存していないと思います。もともと、Level-1は4KBで最大8KBまでROMが乗るパターンがボード上にあったと思いますが、実際は12KBになってサブボードでROMが乗ったと思います。当時は、整数系のLevel-1で最初に売って、後からROM交換でLevel-2になるのが良くあるパターンでした。(中には実数が使用できた変わり種のLevel-1もあったが)。それを予期してROMのパターンを用意したものの、それでも足りなかったようです。

 その後で、読み方も分かりにくいLever-2II(ツーツーだ)を経て、大山鳴動してLevel-3と言われた情けない仕様のLevel-3に続いてがっかります。MB-S1という名機も登場が遅すぎです。

 でもいいのさ! こちらはもともとH68/TRユーザーだから、日立と言えばこれなのさ! 後継機はH680/TRなのさ! (実は最近になって、博物館の展示でH680/TRの現物を見て驚いたのでした。こんなものもあったのか!)